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温泉の豆知識

温泉の定義:温泉の泉質・効能

温泉と聞くと、身体に効く成分が含まれている温かい湯を想像すると思います。ところが一般に温泉と言っても、その泉質は含まれている成分や含有量が温泉毎に異なっているため、温泉の数だけ泉質が存在するとも言われているのです。そこで各温泉施設には、温泉成分などを利用者に分かりやすく掲示することが温泉法に定められているのですが、仮に掲示されていたとしても、それはあくまで源泉の分析データですので、宿の浴槽内の温泉のデータを示しているとは限りません。また温泉の分析時期が古く(何十年前のものもある)、現在の状況を正確に反映していないものもあります。行政指導で毎年検査するように義務づけてはいるものの、最低20万円はする検査料がネックとなって、良心的な宿以外は一度やったきりになっているところがたくさんあります。さらに悪質な場合には、かつては温泉法に定められる温泉だったものが、その後水温が低下するなどしたために、既に温泉法上の温泉とは呼べなくなっている場合もあるので注意が必要です。

さて、温泉法では泉質などがどのように定義されているのでしょうか。ここではその基準になるべく沿った形で、大まかに分類された泉質を解説したいと思います。

  • 1定義
  • 2解説
  • 3効能

単純温泉

1温泉源での採取時の温度が25℃以上で、温泉1kg(1リットル)中の固形成分や遊離炭酸などの含有成分が1000mgに満たない湯。PH8.5以上のものをアルカリ性単純温泉と呼ぶ場合もある。

2くせの無い無色透明な湯で、温泉成分による即効性は期待できないが、身体に与える刺激が少ないため、皮膚の弱い人やじっくりと身体を温めることで毛細血管・細胞の新陳代謝を促すというような療法に向く。

3リウマチ・関節痛・腰痛・筋肉痛・動脈硬化など

二酸化炭素泉

1温泉1kg中に二酸化炭素を1000mg以上含む湯。

2浸かると肌に炭酸ガスの気泡が付着し、飲泉するとサイダーのような味がある湯。毛細血管を拡張する作用があり、脈拍を上げずに血流の循環を良くし、心臓の負担を軽減する働きがある。そのため、古くから「泡の湯」や「心臓の湯」などと呼ばれる。

3高血圧症・冷え性・更年期障害・不妊症・勃起不全など

炭酸水素塩泉

1温泉1kg中に含有成分が1000mg以上あり、炭酸水素イオンと、カルシウムやマグネシウム、またはナトリウムを含有する湯。

2カルシウムやマグネシウムには鎮静作用や炎症を抑制する効果があり、けいれんや腸の働きを鎮める効果がある。また飲泉すると胃酸が中和される。ナトリウムを含む温泉には、皮膚の表面を柔らかくし、肌の新陳代謝を活発にさせる働きがある。肌がなめらかになるため、古くから「美人の湯」と呼ばれる。飲泉すると胃炎を鎮める働きがある。

3(カルシウム、マグネシウムを含むもの)慢性胃腸病・尿管結石・肝臓病・痛風・アレルギー・じんましんなど。(ナトリウムを含むもの)慢性肝炎・肝臓病・すい臓病・胆石・肝硬変など

塩化物泉

1温泉1kg中に含有成分が1000mg以上あり、食塩が主成分の湯。

2一般的に食塩泉と呼ばれ、海水のような塩辛い味をもつ湯。浴後の皮膚に食塩の結晶が付着して体温の低下を防ぎ、保温効果が得られる。そのため「熱の湯」とか「温(ぬく)の湯」などと呼ばれる。

3慢性関節痛・慢性リウマチ・冷え性・不妊症・やけど・胃腸病・打撲傷など

硫酸塩泉

1温泉1kg中に含有成分が1000mg以上あり、硫酸が主成分の湯。

2飲泉すると少し苦味を感じるのが特徴で、ナトリウムを含む芒硝泉(ぼうしょうせん)や、カルシウムを含む石膏泉(せっこうせん)、マグネシウムを含む正苦味泉(しょうくみせん)などがある。芒硝泉や石膏泉は、昔から「中風の湯」とか「傷の湯」などと呼ばれ、珍重されている。また正苦味泉は世界中でも希少な湯で、血圧を下げる効果があり、脳卒中の予防や後遺症のリハビリ、動脈硬化などに活用されている。ヨーロッパ産のミネラルウォーターに含まれ、身体の体内の余分な水分や老廃物を排出し、新陳代謝を促すと言われている「サルフェート」成分も硫酸塩のことである。

3脳卒中・動脈硬化・リウマチ・打ち身・痔・捻挫・じんましん・便秘・肥満症など

含鉄泉

1温泉1kg中に鉄成分を10mg以上含む湯。

2炭酸鉄泉と緑礬泉の二種類あり、湧出時は無色透明だが、空気に触れると酸化し茶色や緑色に変色する。炭酸鉄泉は鉄さびのような褐色で、湯に含まれる鉄分が皮膚浸透するため、貧血症に効果がある。飲用して、鉄分を胃や腸から体内に吸収すればさらに効果的である。緑礬泉はコバルトや銅、マンガンなどを含み、造血作用を活発にする働きがある。そのため湯に浸かると身体がよく温まり、子宮発育不全や更年期障害、慢性湿疹、たむしなどに効果がある。

3貧血症・子宮発育不全・更年期障害・慢性湿疹・水虫・たむしなど

含アルミニウム泉

1温泉1kg中にアルミニウムを100mg以上含む湯。

2褐色の湯が特徴的なアルミニウム泉は、骨髄の造血作用に不可欠なコバルトを含んでおり、明礬は肌を引きしめ、眼病にも効果があるとされている。非常に殺菌力が強いため、肌の弱い人には向かない。

3慢性皮膚病・水虫・たむし・じんましん・結膜炎など

硫黄泉

1温泉1kg中に硫黄成分を1mg以上含む湯。

2卵が腐ったような臭いをもつ、温泉の代名詞とも言える良く知られた泉質。黄色く濁ったこの泉質には、炭酸ガスを含んでいない単純硫黄泉と、炭酸ガスや硫化水素を含んでいる硫化水素泉がある。硫化水素ガスを多量に含んでいるものは、鉄製品や銀製品が黒ずんでしまうため、銀製のネックレスや時計、指輪などを持ち込まないよう注意が必要。硫黄泉は温泉効果も大きく、特に硫化水素は呼吸器官を刺激し、タンが切れやすくなる。また毛細血管拡張作用があり、昔から「心臓の湯」と呼ばれ、動脈硬化や心臓病、慢性気管支炎に効果がある。また、硫黄成分には解毒作用があり、慢性の皮膚病や薬物中毒、金属中毒にも効果がある。

3動脈硬化・心臓病・慢性気管支炎・慢性皮膚病・薬物中毒・金属中毒など

放射能泉

1温泉1kg中にラドンを30(百億分の1キュリー単位)以上含む湯。

2ラドンなどの放射能を含んだ湯は、無色透明で無臭。一般的にはラジウム泉と呼ばれ、日本では数が少ないため珍重される。ただし湯に含まれるラドンなどは、地表から出るとすぐに空気中に拡散してしまうので、効果を得るには湧出したばかりの新鮮な湯に入る必要がある。そして、放射能を皮膚呼吸すると同時に、口からも取り込むように意識すること。この湯は、尿の排出を促すため、尿酸値の高い人や痛風の人に適しており、昔から「痛風の湯」と呼ばれている。

3痛風・動脈硬化など

酸性泉

1温泉1kg中に水素を1mg以上含む湯。

2強い酸味をもち、湯に入ると肌を刺すような刺激がある。殺菌効果が高いので、皮膚病や性病に適している。しかし、肌の弱い人は、首筋や脇の下、性器の周辺などの皮膚の柔らかい部分がただれることがあるので注意が必要。温泉療法以外は長湯を避けたほうが良い。皮膚がただれた場合は、単純温泉や硫酸塩泉のお湯に浸かると良い。